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更練りせっけんのすすめ

染み出るアルカリ液を石けんに練り込む

通常の作り方による石けんもすてきですが、もう一手間かけて、より石けんっぽい石けんを作ってみませんか。
熟成時、固まる過程で上ににじみ出るアルカリ液を、石けんの中に更に練り込みます。そうすることで、残留油分が減り、石けんの比率が増えます。
その結果、できあがった石けんが
 ・しっかり固まった石けんとなり、お風呂で使っても、温度と湿度で解け落ちるようなことがない
 ・残留油分が酸化して、変色したり、悪いにおいの元になったりすることが減少する
 ・よりきめこまかな泡立ちになる
などの性質を持つようになります。

問題点もあります。
 ・手間がかかる(実感として、通常のやり方の倍以上)
 ・更練りした後パック詰めする時、どうしても隙間ができるので、できあがった石けんにスが入る
 ・練りやすくするために水を加えるので、全体の体積が増える
など。
しかし、その問題点を補って余りある使い心地の良さ。一度試してみてください。

更練り石けんの作り方

1、トロリとしてきた素地をそのまま放置

牛乳パックに入れる時期を過ぎても、そのままボウルに放置しておくと、石けんの中からアルカリ液が汗のようにしみ出てきます。


今が更練りするのにちょうど良い時期かもしれません。あるいは少し早すぎるかもしれません。

練り込みを楽にする熟練の技


左記のやり方が基本ではありますけど、やはり、あまりに手間がかかります。左記のやり方が飲み込めた上で、少し楽をしたい場合に、以下のやり方を試してみてください。
練り込みがかなり楽になります。
ただし、練り込みが早すぎると、アルカリ液が吸い込まれないので、時間を置いて再練り込みが必要です。逆に遅すぎると、素地が固くなって、簡単には混ぜられなくなります。取り出して、別容器で練り込む必要が出てきます。経験を積んでください。




<1>トロリとしてきたら、最初に加えた水と同量の水を加えて、牛乳パックに入れる

こうすると、かえって固くなりますが、問題ありません。
量が多いと次の練り込みがやりにくいので、半分の高さ以下にする。その分、パックの数を増やす。


<2>アルカリ液が出てきたら、練り込む

長めのスプーン、ステンレスの箸・ヘラなどを使って(木や竹だとアルカリでやられます)全体をかき混ぜます。
混ぜてもまだアルカリ液がしみ出してくるようでしたら、もうしばらく時間を置いてまた練り込みます。
液がしみ出さなくなってきたら、そのまま放置・熟成させます。

うまく更練りできればラッキー。だめだったら(まだアルカリ液が出てきて石けんとボウルの間に染み出し、石けんがつるつる滑って、うまく練れない)、そのまま放置して、数時間後にまた練り直してください。

更練りしないで、そのまま放置しておくと、さらに液がでて、ボウルとの接触面にひび割れが見えてきます。

2、アルカリ液を練り込み

こうなると、アルカリ液は出収まったといえますが、少し時期が遅すぎて、更練りするのに重くて苦労するでしょう。それでもとにかく、ステンレスのカレースプーンで混ぜて、練ります。
石けんがボウルの上をつるつる滑ってしまうようだと、早過ぎです。石けんが液を吸い込んで、ボウルにくっつくようだとOKです。スプーンでうまく練れるようだと、ちょうど適した時期といえます。
遅すぎました、


チーズのように割れるだけです。水を加えて、適当な柔らかさになるように練ります。ボウルではできないようでしたら、ポリ袋に移して、水を加えながら(数10mlから200mlくらい)袋ごと手で押して練り込みます。かたまりがあれば、それを押しつぶすようにします。

3、牛乳パックに詰め込んで熟成

完全に均一にはならないかもしれません。牛乳パックになんとが押し込められる柔らかさ(パン生地くらい?)になりましたら、牛乳パックに詰めこみます。牛乳パックの口の部分は邪魔なので、肩のところで切り取ってしまいましょう。
もしポリ袋を使ったとして、ポリ袋に放置しておいてはいけません。そのまま変化せず、熟成が進みません。必ず、一面が外気に開放されている熟成容器〈牛乳パック〉に移してください。
スプーンで掻きとり、ステンレスかガラスの長めの物を使って、底のほうから少しずつ押し込みます。流動性はないので、通常の作り方のように、流し込むことは出来ません。少しでも隙間をなくすよう、出来あがった石鹸がボコボコ穴だらけにならないよう、頑張って下さい。
最後に上面をきれいにならして、作業終了です。後は、そのまま熟成を待つだけです。嗅いで見ると、なんとも言えない良い匂いがします。うれしくなってしまいます。残念ながら、この匂いのまま使いつづけることは出来ませんが。
ボウルやスプーンにこびりついた石けんは、もう石けんとしてそこそこ使えるほどになっています。(PHも9.5で、完成品と変わりません〉ただ洗い流すのではなく、食器洗いなどに使いましょう。


<推測>

石鹸がトロリとする様になってから、固まってくるまでの間に、石けん分子同士の引き合う力が強まって、未反応の苛性ソーダ水溶液を押し出してしまうのではないかと思います。それは、必ずといってよいほど発生します。
しかし、それだと石けんにならなかった油と苛性ソーダ〈これは押し出されてしまいますが〉が相当量、必ず残ってしまうということになります。やや油っぽい石けんになってしまうわけです。
更練り石けんにすると、未反応の油と苛性ソーダを再び結合させるので、石けん化が更に進行します。未反応の油が減り、石けん分が増えます。使っている時に石けん素地の匂い〈市販の「純石けん」の匂いです〉を感じます。きめこまかい泡が、良く立ちます。
また、通常のやり方では石けんに上下の層ができますが、更練り石けんでは流動性がなくなってから練り込むので、上下は均一になります。

手作り サラダ油石けん普及会