つくづく総合研究所 海竜風ホーム

頭温足温のための筒形 防寒頭巾(ずきん)の作り方

2024年12月30日更新

「頭寒足熱は間違い、頭寒は不健康のもと」で紹介していますが、頭寒足熱は間違いです。頭温足温で健康になりましょう。

頭巾はそのための一番の近道です。頭巾一つで、ぐっと温かくなり、健康的に暖房費用も少し減らせます。

何より、頭と首と耳をカバーして、保温できるので、つらい冬を、一転温かな冬に転換できます。
耳の冷えというのは、あまり言われていませんが、脳の直ぐそばの割には、いつも冷えていて、とりわけ冬は厳しい冷え。耳、脳がしびれてしまいます。聴力にも、脳にも良いわけがありません。

目次


頭巾を作るといえば、防災頭巾ばかりが目立ちますが、寒い時期に毎日使える防寒頭巾も、大変重宝するものです。

防寒頭巾といえば、まずは御高祖頭巾でしょうが、作るのが大変だし、着けるのも難しそうです。しかし、作るのも着けるのも一番簡単な、筒頭巾があります。非常に簡単に作れるので、ぜひ挑戦してみてください。

腹巻で作る筒頭巾


一番簡単な、円筒形の筒形の頭巾を作ります。これを「筒頭巾(つつずきん)」と呼ぶことにします。

筒頭巾は、私の故郷では、何気なく、普通に、仕事着としてかぶられていました。ところが外に出てみると、全く見かけることがありません。
被り物といえば、せいぜい姉さん被りといったところですね。

非常に簡単に作れて、応用も効き、防寒効果は抜群の、筒頭巾を、ササッと作って、温かい冬にしましょう。

筒のイメージ
筒のイメージ


腹巻を買います


ザイズは大きめのほうが良いです。小さいと圧迫されて、少しつらいです。
色はお好みで。

直接顔や、首に当たるので、チカチカしないように、木綿中心のものが、望ましいです。



1000円くらいで買えます。
本当は、古くてヘタってきた腹巻きが、一番望ましいのです。柔らかくて、チカチカすることもありません。


買った腹巻きを、いよいよ

加工します


タグは邪魔になるので、切り取ります。

二つ折りします。肌当たりが柔らかい方を外側にします。

腹巻きを折りたたむ

とても簡単な「加工」でしたね。これで出来上がり。


サッとかぶり頭巾


後は、かぶるだけです。

頭巾の出来上がり

折り目を下にして、頭の上からかぶります。耳を覆うようにして着けると、温かいです。生地が薄いし、ニットなので、音がさえぎられることは、ありません。
髪の毛の長い人は、一旦首まで下げて、上に持ち上げるようにすると、着けやすいです。


上の方を縫って、袋状にすると、もっと温かくなります。

丸かぶり頭巾


しかし、縫わないままに、
折り目を上にして首までかぶり、後頭部の上の部分を前に、額まで動かしていくと、

丸かぶり頭巾

のように、顔だけ出して、頭をすっぽりおおうことができます。
首、顎も冷えから守れます。

二重になっているのが、厚すぎると思ったり、もっと当たりを柔らかくしたいと思ったら、
長さを半分に切ってしまうこともできます。切っても生地が解けていくことはありません。

長いままで丸かぶり


しかし、半分に折らないで、長いままにかぶると
後頭部に加えて、首が前後とも、肩まですっぽり覆われて、非常に温かくなります。


御高祖頭巾風のかぶり方

まったく簡単でしたね。

かいまきよりも温かい


筒頭巾を、丸かぶりして、布団に入ると、首や耳の冷えを防いでくれるので、温かく眠ることができます。
「かいまき」というものもありますが、大げさです。

かいまき
また、かいまきは、あごの下までしかかけられませんが、筒頭巾は、首から耳、後頭部、頭頂部までおおうことができます。

かぶるのが簡単、脱ぐのも、洗うのも簡単


脱ぐのも、洗うのも簡単です。
耳が冷えないというのは、やってみると、とても快適ですよ。

お古の腹巻き一つでできるのです。

マフラー、ネックウォーマーに負けない


冬と言えばマフラー、というのは一昔前までは定番でした。手作りのプレゼントといえば、マフラーはお決まりでした。
しかし、マフラーの最大の弱点は、首をおおう部分に比べて、余りの垂れる部分が長すぎることです。首に巻いたあとの余りを左右にヒラヒラさせているのは、邪魔なばかりか、何かに巻き込まれたりして危険でさえあります。

ということで、最近は、首回りだけに限定したネックウォーマーが主流のように思いますが。これにも、難があります。伸び縮みしない素材で作られているので、肌に当たる部分では温かいのですが、たいていはブカブカだし、また耳まで届く高さもないので、隙間風が入って、見た目ほどには温かくなりません。

ヘアバンドも使えるが


この対策の一つとして、幅の広くて、ゆるめの、伸び縮みするヘアバンドを首に巻く、という方法もあります。外出時にこれを被っても、あまり目立たないし、暑くなるとすぐ脱げるので、小寒い時期に重宝します。

例えば、無印良品の「パイルヘアターバン」などは、最高です。

幅の狭いものと広いものがあります。幅の狭いもので、値段が490円という安さも魅力的です。

ですが、いずれにしても耳は覆ってくれないので、本当に寒くなると、耳当てやイヤーマフを別に着ける必要があります。

筒頭巾、とりわけ腹巻き転用の筒頭巾は、この問題の全てを解決してくれる、すぐれものなのです。
ただ問題点が一つあります。それは、見栄えが悪いので、外には着けていけないということです。
残念ながら、室内限定ですね。でも、家に帰ってだけとはいえ、頭、耳、首を温かくしておけるというのは、ホッコリ、幸せな気分になれますよ。

外でもつけられる、かっこいい筒頭巾、どなたか考えていただけませんか?

お気に入りの生地を縫って作ることも


以上のように、腹巻きの生地で簡単に作ることができましたが、ネルやフリースの方が肌当たりが良くて、より快適かもしれません。
その場合は、腹巻きの半折の長さ、あるいは首まですっぽりの長さなど、お好みの長さで筒にすると、筒頭巾の出来上がりです。

薄手のネルの毛布を使って


薄手のネルの毛布を1枚500円で売っていたので、筒頭巾の材料にしようと思って、買ってきました。サイズは140×190cmです。毛布としては薄すぎて、おそらく全然温かくなくて、役に立ちそうもないのですが、頭巾には良さそうです。

ほつれ止めの縁を取り除いて、幅は毛布の半分として、60×72cmくらいの1枚を取りました。60cmが筒の高さ(始末部分を含めて)になり、72cmが筒の円周になります。私は頭がデカイのですが、これくらいあれば大丈夫でした。これを二つ折りにし、縦方向(60cmのところ)を縫い合わせるだけのことです。

サイズに合わせて切ります

切った時に、毛羽がたくさんはがれて、難儀しましたが、掃除機のおかげで大した問題にはなりませんでした。

切り口の始末のことは省略します。これを読まれる方は、もっと上手にされることと思います。

一つだけ、工夫したことがあります。左右のつなぎ合わせです。縫い合わせて円筒形にする作業です。
切り口はそのままにしておいて、少しずらして、縫い合わせます。

縫い方

縫い合わせて筒になったら、長く残した方の端を内側に曲げて、筒のままで縫い込んでいきます。
こうすると2つの縫い目だけで、切り口は見えなくなります。

合わせ縫い

上のように、出来上がります。

腹巻きの何倍もの温かさ



ネルの筒頭巾

かぶってみると、(↑) わーい、温かそうですね。実際温かいです、かなりです。腹巻き頭巾は秋用、ネル頭巾は真冬用、というような感じです。

二枚重ねにしたら暑い


ついでに、毛布の幅をそのままに、倍の円周をとり、2枚重ねにして作ってみました。↓

ネルの二重筒頭巾

温かいのですが、すぐに暑くなります。よほど寒い時には重宝しそうですが、すぐ脱ぎたくなるので、今ひとつ実用的ではない、という気もします。
何事もホドホドですね。

簡単頭巾で温かい冬をお過ごしください。