作曲したり、歌ったり(実際は歌わせる)することが、本当に簡単になっていることに、驚きました。作曲ソフトや、歌わせソフト(歌声合成ソフト)で、簡単に曲が作れたり、歌を作ったりして、器楽曲として流れたり、組み込みのシンガーが実際に歌ってくれたりするのです。
音痴でも、楽器が弾けなくても、作曲家
作曲に憧れて、五線譜に何とかオタマジャクシを書いたとしても、(楽器が下手なので)実際にうまく演奏できない、とか、逆に曲のイメージはあっても五線譜に書けない、とか、音が外れて歌えない、とか、素人ミュージシャンには敷居が高いのでした。が、キーボードとマウスでちょこちょこすれば、クリック一つで、曲(歌)になって流れてくる、という、ものすごく簡単なことになっていますよ、今は。いい加減にやっていても、それはそれで一つの曲になってくれるのですよ。しかも、何度も上手に演奏してくれます。
音楽といえば、素人には聴くだけのものでしたが、今、素人が簡単に作って、演奏できるのです。「自分の歌」とか、「二人の歌」とか、「君に捧げる夜想曲」とか、「わが家の歌」とか、作ってみようではありませんか。
作曲は一番簡単「テキスト音楽 サクラ」
サクラ で、「ミファソー ソシラー ソファミレ ミレドー」と書くと
と、このような曲になってくれるのです。無料で使えます。「ここは音が高すぎる」「もっと長くしたい」とか思ったら、ちょこっと書き直せばすむのです。
ドレミファ、だけでなく、もっと高度な機能もあります。でも、文字を書き出し、コピー・ペーストで、曲になってくれるのですから、簡単でうれしいです。
上のコードを使って、トラックを2つに増やし、コピー・ペーストで、
「トラック1
音階6 音符4
ッッッッ ミファソー ソシラー ソファミレ ミレドー
トラック2
音色(Flute) 音階5 音符4
ミファソー ソシラー ソファミレ ミレドー ーーーー」
と書き換えると、(ちなみに、ッは休符、ーは伸ばすの記号、スペース、改行は読みやすいようにするだけで無視されます)
のように、フルートとピアノによるカノンになってしまうのです。
ピアノの鍵盤(ドレミファ)で入力したり、五線譜(では、ドレミファではなく cdefgab という音階名になります)から入力したりということもできます。五線譜があってもどんな音になるのか想像がつかない、というのが素人です。五線譜ウインドウをクリックすれば、それが音の素になるのですから、簡単です。
歌声はVoiSona
VoiSona は、最新のAI技術で人間の歌い方をリアルに再現する音声創作ソフトウェアです。無料で使えます。この種のソフトを2、3使ってみましたが、VoiSonaには、格段の使い良さががあります。
「完全な形で残っている世界最古の楽曲」(ウィキペディア より)と言われる「セイキロスの墓碑銘」の歌を、VoiSonaで、日本語歌詞を入れてみました。ウィキペディアのページにも歌にしたものがありますが、大きく編曲してあって、元の感じからかけ離れているように思います。日本語歌詞は、ウィキペディアのものを、さらに歌らしくなるように、改変しました。
どうでしょう? 歌詞は
「生きている限り、輝いて、
思い、悩みしないで、
人生はほんの束の間、
時に奪われる前に」
です。素晴らしい現世主義ですね。どうでしょう? 二千年以上前の歌は。
全くの初心者で、おそらく問題だらけの歌い(わせ)方だとは思いますが、こんなことが、素人に簡単にできてしまうのです。二千年以上前の墓銘碑から五線譜を作るのが、そもそもすごいことですが、それがあれば、素人でも簡単に歌にできてしまうというのも、すごいことだと思います。
スコアメーカーZEROもすごい
「無料でここまでできる 簡単にきれいな楽譜が書ける 756音色内蔵、歌詞も歌う 移調やパート譜作成が簡単 歌や楽器の練習にも使える」
というもので、上述のソフトと違って、いきなり楽譜が書けてしまうのが特にすごいところです。さらに素人を喜ばせる特徴の一つが、小節が拍子にあっていない場合には、背景色で教えてくれる機能です。(例えば、4分の4拍子なのに、四分音符の3個分しかない=不足だとその小節の色が青くなり、多すぎると赤くなる)小節ごとの音符の長さを計算する必要がないわけです。音符を適当に並べていけば、なんとかなるというわけです。
上下する波で音の高さを意識しながら、それにリズムをイメージして、マウスで適当にクリックしていくだけで、曲になり、楽譜になってしまうのです。歌詞も書けて、しかも歌ってくれるのです。例えば、

のような感じで、適当にやるだけで、歌詞付きの、立派な楽譜っぽくなってしまうのです。印刷もすぐできるので、「ほら、わが家の歌だよ、どうだ。みんなで歌おう」と見せびらかしてもいいですね。「おお、〇〇〇〇ん、作曲家なんだ!」と驚かせてみましょう。また、mp3 として簡単にエクスポートできます。それを手本に繰り返し事前練習できます。上の楽譜を mp3 にしてみると、
こんな感じです。歌声は、音質の調整が効きますが、歌手を選ぶ、というようなことはできません。でも、ここまでやってくれれば、素人作曲家には十分です。
オリジナルソングを歌いましょう
音楽は聴くだけでなく、誰でも作れる時代になったのですね。コンピュータすごい! もし、あなたが詩(和歌や俳句、都々逸などを含めて)を作っているのでしたら、それを、ちょっとの手間で歌にしてみませんか?
自分の詩にメロディーをつけてみても、歌うたびに感じが違ったりして、めげてしまいます。気に入らないのは自分のメロディーが悪いのか、音痴な私の歌い方が悪いのか、分からなかったりするものです。VoiSona に歌ってもらうと、音程、リズムに間違いはないので、気に入らない所はそこを直してみて、再度歌ってもらいます。気に入れば、一緒に歌って覚えればいいのです。オリジナルソングのシンガー誕生です。
VoiSonaの、あるテーマソングに「進化していく私の声、あなたの曲を歌わせて」というセリフがあります。何か胸を打ちますね。
なお、ファイル形式のことですが、サクラは、ミディファイル(.mid)で出力されます。ファイル変換ソフトで mp3 に変換しておくと、たいていの機械で再生できます。VoiSonaは、wav で出力されます。これも同様に mp3 に変換しておくと、ファイルサイズが小さくなります。スコアメーカーZEROは、wav でも mp3 でもエクスポートできます。
さあ、あなたもシンガー・ソングライターに!
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