炭酸ナトリウム水で洗えば果物・野菜が長期保存できる

家事・台所

果物と野菜を総称して、なんというのでしょうか? 青果? 果菜? 青果では何となく青っぽくて、寂しい。それに、青果市場、青果店で、何となく仕事がらみの呼び名みたいで、野菜、果物自体を指している感じがしません。果菜だと果物、野菜そのものを指しているようで、良さそうに思えますが、果菜は果実を食用とする野菜、という説もあります。

でも、ここはつくづく総合研究所のブログですから、独自の判断で「果菜」と呼ぶことにいたします。そのように、ご理解ください。

もっていそうで、実はダメになっていた果菜番付

葉物野菜は別格として除外します。

野菜は、筆頭がキュウリ、次にミニトマト、人参、カボチャ

果物は、筆頭がみかん、次にいちご、

他にもあると思いますし、いや、それは長持ちする、という意見もありましょうが、ここは独断です。特に、大丈夫そうに見えるのに、見えない所で、知らない内に傷んでいた、というものの代表です。

知らないうちに腐っている下のミカン

特に、みかんはひどいですね。上から取って食べていたら、次のみかんは下が腐っていた! 1袋買って来たら、絶対、確実に1つ以上は出る、と思ってしまいます。最初に、しっかり点検して、そうならないように、と思って食べていくのですが、なぜか必ずですよね。

花が付いていた方がブヨブヨになるキュウリ

キュウリも。軸の方はしっかりしているのに、花がついていた方が、じつはグチュグチュ! やっぱり、シャキシャキのキュウリは、翌日までかなあ、と思ったり。

いつの間にかブヨブヨのミニトマト

ミニトマトは、長持ちします。1パック買ってきて、1つずつ食べていると、それでも、最後の方で、ブヨブヨになったトマトに、めぐり会わせることになったりします。かえって甘くて美味しかったりしますが、やはり、こうなってほしくはないですね。ひどい時は、カビていたりして、ガッカリ。

切断面がカビてくるカボチャ

カボチャも、半割りにしてある切断面がカビてしまうことは、ちょくちょくあります。種を取り除く際に、よく洗って、小さく切って保存していたら、その半割りの切断面がカビていた、というガッカリすることもよくありました。

下(先)から柔らかくなってくる人参

人参も、最後の1本を使おうと思ったら、尖った方が、柔らかくなっていて、切り捨てるしかない場合があります。太い方は、問題なくしっかりしているのに、なぜこうなるんだろうね? と思って、まあ、こんなものかと、あきらめたり。

これが、炭酸ナトリウム水による洗浄で防げるのです

いろいろな野菜
丈夫そうなキュウリ、ミニトマト、人参が意外と傷みやすい

「早めに、沢山、食べたらいいじゃないか」というご意見もありましょうが、糖質制限の上から、果菜、とりわけ果物や、カボチャなどを一度にたくさん食べることは、血糖値を上げてしまうし、他の意味でも良くないのです。そもそも、糖質の多い野菜、果物は取るべきでないという、考えもあります。

まとめ食いしなくて済む-->少量づつ多種類の野菜、果物を

確かに、「主食(炭水化物)を中心にバランスよく」というのは、糖尿病に導く誤った考えだと思いますが、「いろいろな食材を食べる」ことについては、正しいことだと思います。

多様な食材を取ることで、必要性がまだ明らかになっていない栄養素が欠乏することを避けることができる、と思うのです。ですから、糖質の多い野菜、果物も少量づつ取るようにしています。なので、なくなるまでに日数がかかるのです。

炭酸ナトリウム水で、酸性が好きな菌を洗い流す

こうした傷みの原因は、実は、果菜に付着している、菌によるものではないかと、予感してきました。果菜は、そうした菌に対して、果菜は、畑にあった時から付き合っていて、抵抗力もあるのですが、収穫されてしまうと、抵抗力は弱まるばかりです。ついには、涼しい場所や、冷蔵庫でも、菌に食べられることになってしまうのだと、思います。

そうした菌は、畑で生きてきたのですから、畑と同じような環境だと、生き延びて、寄生主の果菜をついには、食べ尽くすこともできます。しかし、細菌というのは、意外と環境の変化に弱くて、いざその細菌を培養しようとすると、難しかったりするらしいです。温度、湿度、栄養、そして酸性アルカリ性のPH。

雨は酸性、畑も酸性からせいぜい中性。そういう環境で生きてきた細菌は、酸性には強くても、アルカリ性環境には弱いようです。

アルカリ性の炭酸ナトリウム(食品添加物グレードのもの)水溶液で、その果菜を洗ってしまうと、ほとんどの細菌は洗い流されてしまうでしょう。残って、付着し続けていても、アルカリ性の環境では、もう繁殖できないのです。

驚くほど長持ちするようになった

試しに、水1リットルに、炭酸ナトリウム0.3グラムをよく溶かして、PHは9です。ここに、上記の果菜を浸けます。揺らしたりしながら、5分くらい浸けておきます。心配なら、歯ブラシを下ろした専用のブラシで、軽くこすり洗いします。取り出して、(丸のまま保存する時は、水洗いはしないで)水気を自然に切って、保存容器(タッパーとか、ポリ袋とか)に移します。それを、冷蔵庫に入れておきます。

これだけのことです。洗っていると、人参、トマト、いちごは水が少し赤くなります。問題ありません。今までより長めの期間、保存して、食べ尽くしましたが、すべて問題なしでした。消毒・殺菌ではありません。果菜を食べる細菌を洗い流し、弱酸性が好きな細菌が、生きていけない環境を作るのです。

人間にとっては、弱アルカリ性で、何の害もありません。

みかん、キュウリ、トマト、人参、カボチャは、一部が傷んでくるというようなこともなく、驚くほど長持ちするようになりました。

農薬や汚れも、洗い流せる

小松菜、キャベツ、白菜などの葉物野菜にも効果があります。大きいものは洗うのが大変ですが。長い間シャキッとしています。

農薬を含めた、いろいろな汚れも、弱アルカリ水で洗い流せていると、思います。本当に清浄感が出ます。この点にも、長持ちの理由がありそうに思います。

でも、栄養価は、日々落ちていきますので、できるだけ早めに食べましょう。

買って来たら、すぐに炭酸ナトリウム水で洗う、これだけのことで、ぐんと長持ちします。

いちごは、やはり、早めに食べましょう

痛みの早い女王様、いちごはどうなのでしょう?

いちごは傷みやすい
炭酸ナトリウム水で洗って、保存中のいちご、とちおとめ
とちおとめは、「果肉が少し硬めで大粒なので食べ応え抜群、高い糖度と適度な酸味がある、果汁たっぷりで果肉が締まっていてジューシー、酸味と甘みのバランスが良く食べやすい」(いちごのおすすめ10選|甘い種類は?高級いちごもご紹介!より抜粋)ということです。私が4月5日に買ったものは、やや小ぶりで、やや早取りのためか色が薄め、果肉は硬め、やや時期外れのお買い得品でした。それでも、香りも味も大満足でした。
果肉は硬めと言われるとちおとめは、保存にも適していると言えます。
それでも、買って来てから、もう4日です。が、今も、問題なく、しっかりしています。(下の写真)
4日目のいちご、しっかりしている
4日たった、とちおとめ。ヘタ先が少し茶色くなってきましたが、実はしっかりしています。

実はしっかりしているものの、ヘタ先が茶色くなってきました。もう食べきらないといけませんが、何時まで大丈夫か、試してみたい気もあります。

最後の3個を、4月15日に食べました。外観は全く問題なしでした。1つだけ少し柔らかくなっていました。色の濃いものから食べてきたので、この柔らかい1つが、最初から柔らかかったのか、ついに柔らかくなってしまったのか、不明です。4月5日に買ってきて、15日に問題なく食べられたとは、今までからは考えられないことです。

しかし、その後、何回かの検証で、いちごは、炭酸ナトリウム水で浸け洗いしても、他の果菜に比べると、少し長持ちするようになるものの、やはり傷みが早いことが、分かりました。

多分、外から傷むというより、内部から完熟して傷んでくるせいだと、思います。未熟なものだと長持ちしますが、真っ赤に熟れていると、早めに、変色したり、つぶれてきます。3日間くらいは大丈夫すが、それ以上になると、バラツキが出てくるようです。

りんごの変色も防ぐ

りんごと言えば、1個を丸かぶり、という人は良いのですが、カットしておいて、後でまた食べたい、と思うと、切り口の表面が茶色になってしまいます。見た目が悪いだけなのですが、できれば、避けたいものです。

りんごを丸のまま軽く水洗いしてから、炭酸ナトリウム水に漬けて、取り出して、切り分け、また炭酸ナトリウム水に戻して2、3分。これを、このまま、洗わずに取り出して、容器に入れて冷蔵庫に保存しておきました。食べる度に1切れを取り出して、水洗い。6個に切り分けて、毎日1個を食べました。とうとう最後まできれいなまま、美味しく食べることができました。

りんごの変色防止
切ってチビチビ食べるりんご 歯に良いし、体にも良い

りんごの変色防止と言えば、塩水。これは、結局、ナトリウムイオンの働きなのかもしれませんね。重曹でもいけるかもしれません。でも、炭酸ナトリウムの方が、きれいに洗い上がるので、おすすめです。

裏技=エタノール霧吹き

炭酸ナトリウム水で洗えば十分長持ちすると思いますが、さらに長持ちさせたい、という場合は、消毒用エタノール(IPとかが入っていない、また、他の種類のアルコールでない、エタノールと水分だけのもの)を、容器に入れた果菜にスプレーする、という方法もあります。

(一番値段の高い種類です。スプレーは付いていないので、食品に使えるようなスプレーを別に用意する必要性があります)

アルコールをかけた果菜をそのまま食べると、酔っ払ってしまいますので、生食の場合は食べる前に水洗いしてください。

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