手軽な予洗い(濡らして脱水)で、スッキリ洗濯

洗濯

この記事は、家族が多くて、洗濯に忙しく、全自動洗濯機で全自動コース以外は考えられない、という人以外 向けの記事です。洗濯物の量が少なく、も少し手間をかけても、スッキリきれいな仕上がりにしたい、と思う人向けの記事です。

普通の洗濯前に、軽く水で予洗いしたら?

予洗いと言っても、2つの意味があります。

  1. そのままでは他のものと一緒には洗濯できない程に汚れのひどいものを、事前に、別に、汚れをかなり落としておく(こ機能を組み込んである洗濯機も少なくない)
  2. 洗濯物全体を予め、軽く洗って、汚れを落としておき、汚れが少なくなった状態で本洗濯に入る

ここでは、2の意味です。洗濯予定のものを、予洗いしておけば、簡単な洗濯で、よりきれいになるのではなかろうか、という欲張りな考えなのです。

いきなり汚染水でぐるぐるしても、果たしてきれいになっているのか?

予洗い自体が良いのは否定のしようがありません。水洗いだけでも洗濯物がきれいになる、という意見さえあるくらいですから。

衣類についた汚れと衣類をそのまま、洗剤などを加えてぐるぐる回しても、汚れがどこかに行くわけではありません。汚れた水と洗剤の中で、衣類をぐるぐる回しているだけなのです。一旦離れた汚れも、繊維を再汚染してしまいます。

次の、脱水、すすぎの工程で始めて、汚れが衣類から離れ出すのです。

昔、何もかも手洗いの時代には、ゴシゴシするよりも、絞ることがとにかく一番大変でした。(昔のことですが、柔道着の手洗いを思い出してしまいます) 洗濯物をタライに入れて、まず濡らして絞る、という手間をかけることは、考えづらいことでした。絞るを省いて、ざっと濡らしてから(ここで水を流せば、これが予洗?)、石けんを付けてゴシゴシ。

電気洗濯機が家庭に入ってきても、最初はハンドル式の脱水機でした。これでも、最初に濡らして脱水というのは、やはり思いつきにくい、大変な手間でした。

浸け置き洗いは、汚れで衣類を染めているだけ?

洗濯の切り札=つけ置き洗いも、予洗いなしだと、繊維表面の汚れを、繊維の中心部まで染み込ませているだけなのかも、しれませんね。実際、予洗いの感動に比べると、つけ置き洗いは、「きれいになるはずだ」という意識の割に、きれいになったという実感がありませんね。

予洗いすれば、汚れが大幅に(多分10分の1より少なく)減った洗濯物が、汚れのない洗濯水の中で、ぐるぐる回るのです。繊維から離れにくくて残った汚れを、グイグイ引き離してしまいます。洗濯でも、すすぎでも、水や洗剤も(石けんや炭酸ナトリウムを含めて)、工程も減らせます。

つけ置き洗いの必要性など、もう全く感じさせません。

文句なしに、予洗いなしよりは、速く、ずっときれいになるのですから。なぜやらないの? と、なります。

かかる手間で、予洗いは敬遠される

答えは、ハッキリしています。予洗い自体に手間がかかるからです。予洗いの実際は、

  1. 洗濯機に洗濯物を入れて、水を張る(あるいは逆)
  2. 洗濯機を回す
  3. 排水する
  4. 脱水する

という感じです。

手絞りやハンドル式脱水機でなくて、スイッチ一つの脱水機ですが、手間も時間もなかなかかかりそうですね。

普通に予洗いにかかる時間は、全自動30分、二槽式10分くらい = かかり過ぎ

全自動洗濯機で考えますと、、、
洗濯物を入れて、最短時間洗濯(あるいは途中で切り上げ)、最短脱水(あるいは途中で切り上げ)にセットして、1,2,3,4 を続けてやるようにセットすることになるでしょう。(あるいはスイッチを切ったり入れたり) そのスイッチの手間は考えないとしても、ジャー、グルグルザバザバ、シャー、ウーングヮーンウンウン、と、また、切り替わる度に、洗濯機の考える時間がありますから、まあ最短でも30分は覚悟する必要がありますね。その後忘れず、すぐ本来の洗濯に移れるように、構えている必要があります。全自動のありがたみは、なくなるも同然です。

二槽式では、
1分洗濯、3分脱水としても、水を張る時間、洗濯物の移動を含めて、10分くらいは覚悟しなければならないでしょう。ただし、脱水中には、洗濯用の水を張ることができますから、それを除けば、7分くらいでしょうか。

洗濯機を回さないで、濡らして脱水だけの予洗いでは、どう?

予洗いを加えるのは、なかなか大変です。毎日やってられるものでは、ありません。手間のかからない予洗いはできないのでしょうか?

予洗いと言いながら、始めるとついパルセーターを回転させて、本格的な洗濯に近いものになってしまうのです。いっそ洗剤も入れようか、ともなってしまいます。人間のさがです。

が、これをやめたらどうでしょうか? 洗濯物に水をかけて、ずぶ濡れにするだけで止めて、すぐに脱水してしまうのです。

他のことは、キッパリあきらめるのです。

そして、例えば、ホースから、あるいはバケツで、または洗濯機自体の注水機能で、洗濯物をしっかり濡らして、すぐに脱水するのです。予洗いというよりは、濡らして脱水だけです。

全自動で5分、二槽式で1分で済む

これだと、

  • 全自動だと、洗濯物を入れて、水かけ1分としても、スイッチを入れてから本格的な脱水が始まるまでに1分以上かかりますから、その時間をプラスしますと、3分の脱水時間(途中切り上げ)で、合計5分くらいで済みそうです。
  • 二槽式では、脱水機に洗濯物を入れながら、水かけ1分として、脱水時間(例えば、3分)をプラス、合計4分くらいで完了します。もちろん、脱水している間に洗濯槽に洗濯液を用意できますので、実時間は1分だけ、とも言えます。

水をかける時間を1分として、4分から6分もあれば、どちらでも完了すると言えます。これくらいだと、毎日の洗濯に追加できそうですね。

簡単予洗いだけで、大半の汚れが落ちてしまう

パルセーターを回して、文字通り予洗いするよりは、汚れ落ちは少ないですが、しょせん予洗い、と諦めてしまえば良いことです。手間も大幅に少なくて済みます。水量も少なくて済みます。手軽なので長続きもします。

パルセーター回しだと、汚れが10分の1になるとして、水かけ後に脱水だけだと10分の3にしかならないと仮定しても、全体の7割の汚れがなくなっているのですから、かなりの効果ではないでしょうか。あとの洗濯は、もう遊びです。

散水シャワーを使えば便利と思ったが、二槽式の場合は200g濡れ不足

この水濡らしのために、洗濯機用の給水栓に、分岐栓を取り付け(てあり)ますと、ビニルホースの先に散水シャワーを取り付けて、これをこの分岐栓に接続すれば、簡単に洗濯機にシャワーできるようになります。洗濯機自体の注水機能(脱水機への注水機能が付いているものもあります)ですと、そのままでは洗濯物全体にうまくかからず、手や道具を使うことになってしまいます。

シャワーを出したり、止めたりしますので、ホースが外れないように、取り付け器具を使って、しっかり固定する必要があります。

脱水機に洗濯物を入れて、シャワーする
シャワーには「消火」と書いてあります。元々は非常用の消火器としてシャワーを取り付けたのです。

脱水機あるいは洗濯機の中の洗濯物に、シャワーをかけて濡らすのです。散水シャワーは濡らすのが目的の道具ですから、本領発揮です。洗濯物は、簡単にずぶ濡れにできます。

と、思ってやってみました。簡単に予洗いできて、きれいに仕上がりました。

ただ、少し不足な点がありました。脱水をどれだけやれば、どれだけの脱水効果があるのだろう、と思いたって、脱水時間と脱水後の洗濯物重量を測っていたのです。すると、洗濯後の洗濯物重量に比べて、脱水機でのシャワーかけによる予洗い後の洗濯物重量は、かなり軽かったのです。

同一の、脱水後に約4kgの洗濯物で、同一の時間脱水して、
洗濯後の脱水済み洗濯物重量 ー (本洗濯前)予洗い後の脱水済み洗濯物重量 = 200g
でした。つまり、200g分の水がシャワーでは入って(しみて)いなかった、ということです。

200gなど、大した違いではない、と突き放す

二槽式で直接脱水機に洗濯物を入れて、シャワーで濡らす、ということでは少し濡れ不足になるのです。大したことない、と無視しても良い程度です。(私の場合はこれですが) もし、脱水機でのシャワーをやめて、洗濯槽に水をためて洗濯物を濡らすことにすると、シャワーではなくて、いつもの給水の方が楽です。(結局二槽式だと、脱水槽でのシャワーは手間で、洗濯槽でひたひたまで給水、の方が楽だということが分かりました

しばらくやり続けてみましたが、この脱水機での作業が、洗濯槽に衣類を入れて濡らすやり方に比べて、はっきり違うほど楽ではないことが分かりました。衣類をガサッと洗濯槽に入れて、濡らし、その後、脱水機に移すというやり方には、気楽なところがあります。

ただし、全自動となると、新しいものほど、水を入れるだけでもフタを閉めろ、とか、洗濯物を空回ししたり、じっと考えたり、余計なことになります。シャワーでサッと濡らして、すぐ脱水、が一番楽かもしれません。

〇洗濯物を入れて、水を少し入れ、しっかり濡らしてすぐ、脱水

全自動で洗濯槽で濡らす場合、洗濯物を入れて、ひたひたの水位にします。湯かき棒などで少し押さえると、早く濡らすことができます。

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ついでに、パルセーターを回して、などと考えないで(予洗いはとにかく簡単に済ませるのですー長続きのコツです)、すぐに脱水します。脱水時間も短めにして。

二槽式の場合は、ひたひたの水位にしてから湯かき棒などで少し押さえ、衣類がしっかり濡れたら、すぐに排水し、移して脱水します。脱水の間に、洗濯液を用意できます。脱水槽でシャワーがけするより、こちらの方が、実は簡単でした。

夏の衣類は汚れやすい、といっても大抵はほとんどは汗で、水に流れやすいものですから、この予洗いでほとんど落ちてしまいます。次の洗濯工程では、冬よりも水温が高いだけに、汚れは夏の方が、落ちやすくなります。

予洗いの後は、夏でもアルカリだけ洗濯でOK

以前(下のリンク)の記事で、夏はアルカリ(炭酸ナトリウム)に、少量の石けんを加えると良い、などと書きましたが、予洗いをすると、もう石けんは、全然必要ありません。

洗濯時間も、投入する炭酸ナトリウムも、すすぎの水も、減らせるのではないかと、思います。この辺は、実際にやってみて、判断してください。

文字通り、炭酸ナトリウムだけで洗濯。すっきり清潔ライフです。

アルカリ洗濯で石けんのニオイがしなくなる

実は、アルカリ(炭酸ナトリウム)だけの洗濯でも、動いている洗濯機に鼻を突っ込むと、石けんのニオイがしてきます。衣類に付いた皮脂が炭酸ナトリウムと反応して、一部が石けんになってきているのです。この反応で炭酸ナトリウムが一部消費されます。でも、石けんになるので洗浄力が増して良いではないか、とか思っていました。

ところが、予洗いをした後の洗濯では、この石けんのニオイが全くしないのです。多分、ニオイがするほどの量の石けんになるだけの皮脂がもはや残っていない、ためだと思われます。既に、それだけきれいなっているのです。ですから、炭酸ナトリウムは、ほぼそのまま(強力なまま)残っていて、洗濯がされているのです。それだけ余計にきれいになっている、または、炭酸ナトリウムを減らせる、ということだと思います。

炭酸ナトリウム自体は無臭ですが、炭酸ナトリウムと皮脂が反応してできた石けんのニオイが、今迄、すすいだ後も、微妙に残っていました。合成洗剤の嫌なニオイ残りとは違って、好き嫌いは分かれると思います。が、やはり、汚れがわずかに残っているようで、全く気にならないと言えば、嘘になります。でも、予洗いを入れてからは、それがなくなったのです。

やってみると簡単な予洗い、楽しい洗濯

この清浄感! 着替える時のしあわせ。面倒くさいなあ、と思いながらもやってきた洗濯ですが、今は、楽しい洗濯です。予洗いも、最初に想像していたよりは、ずっと簡単なことだと分かってきました。

予洗いしてきれいになった洗濯物を、クンクン、「あ、もうこれだけきれいになっている」と思いながら、本洗濯のために洗濯槽に入れるのは、楽しいですよ。以前、合成洗剤で洗濯していた頃、汚れ物を洗濯槽に入れる時と、洗剤残りにがっかりしながら取り出す時と、どちらも楽しいものではありませんでした。きれいになったのか、洗剤で汚しているのか、分からないなあ、と思ったものです。

予洗いをしてからのアルカリ洗濯は、楽しいだけです。

つけ置き洗いの必要性など、もう感じさせない

つけ置き洗いの手間、時間に比べれば、この、濡らして脱水の予洗いなど何でもありません。しかも、きれいになっているかどうかもはっきりしない、つけ置き洗いに比べれば、予洗いの効果は文句なしです。

つけ置き洗いに、ややウンザリしている方は、ぜひ、予洗いを試してみてください。

合成洗剤では、効果が限定されるかも

実は、以前、合成洗剤を使っていた時にも、予洗いをしていたことがあるのですが、何の感動もありませんでした。なぜだったろうと、思うのですが、合成洗剤が衣類に付着しやすいためだと、考えられます。予洗いしたところで、合成洗剤が衣類にべったりまとわり付いていることには変わりがないので、さっぱり感がなかったのでしょう。

もう合成洗剤洗濯は、やる気になれないので、実地に検証して見ることはできませんが、合成洗剤洗濯をしている人で、予洗い後に、「変わりがないじゃん」と思った人は、その点を疑ってみてください。できれば、アルカリ洗濯、それがダメならアルカリ+石けん洗濯を試してみてください。

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