一人でも楽しめる、お手軽抹茶 【お手軽抹茶普及会 】

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目覚まし効果のある、カフェイン入りの飲み物のお話です。

抹茶といえば、茶道。お点前とか、おもてなしとか、敷居が高い! やってらんねーよお・・・。
で、カフェイン入りの飲み物といえば、急須のお茶か、コーヒー、紅茶、究極のお茶はペットボトル。

でも、本当? 今、一番手軽なのが抹茶だと、私は思います。というのも、

  • カスが出ない、当然ゴミが出ない
  • 時間がかからない
  • 安い

その上、お茶の栄養をまるごといただけるのです。この素晴らしい抹茶が、他の飲み物に圧勝する日を願って、「お手軽抹茶を普及させる会」を起こし(何もしません、この記事だけです)、この記事を書きます。

「おもてなし」もほどほどに

抹茶といえば、茶道。茶道といえば、お点前、おもてなし。おもてなしが得意な人もいるでしょうが、作法があれこれ、道具類があれこれ、何を着るのか、大変です。私など、ちょっとしたおもてなしにも、ほとほとに疲れてしまう方なので、習う気も起きません。茶道の動画など見ても、横の客に気を使い、主人に気を使い、道具にも気を使い、お菓子もいい加減には食べられない・・・、よくやってるものだと思います。

むしろ、甘いお菓子を食べて、すぐに歯を磨かなくて、虫歯は大丈夫? と、心配になってしまいます。また、糖質制限派の私としては、抹茶をいただくにはお菓子を食べなくてはいけないのか、とも心配になってしまいます。

お茶会で、もてなす側、もてなされる側、気を抜くことはできそうにありません。お茶会は真剣勝負だ、という話などあると、私などまず、尻尾を巻いて逃げたくなります。真剣勝負も良いでしょうが、もっと気楽に、くつろいで、それこそ一服したくてお茶をいただきたい、という場合のほうが多いと思います。

産業革命以前には、抹茶を作ることは本当に大変だったと思います。千利休、豊臣秀吉の時代、さらに江戸時代でも、抹茶を飲むことは、庶民に可能なことではなかったと思えます。庶民はせいぜい茶を煎じたり煮たりして飲むしかなかったのです。お隣の中国(清)では、手間がかかり過ぎだ、ということで、皇帝に禁止されてしまい、(日本人がお手本にして持ち込んだ)抹茶が絶えてしまった、という話さえあります。

今でも、お茶会用の高級茶は手摘みのようです。また、粉末にするにも、昔は手臼です。今、工場で電動の石臼で挽いても、1時間で30gしか挽けないみたいです。30gというと、15服分。1日16時間稼働で480g。臼を手で回すとなると、気が遠くなるような手間です。いい加減な気持ちではいただけないものです。

でも、今は煎茶も抹茶も機械化で、安く手に入るようになり、煎茶にしようか抹茶にしようか、と選択できるようになったのです。

抹茶の値段は、実は最低クラス

「お茶会用抹茶」といえば、上限にきりのない高級品みたいですが、「練習用」として、「お茶会用」と素人には区別のつかない2級品が安く売られています。機械摘み、電動臼や粉砕機を使うなどして、安く作れるみたいです。何だって、手を加えればキリがないわけで、素人目には品質的にまったく問題のないものが、2級品、練習用、お菓子用などとして売られているのです。

この「練習用抹茶」でも、煎茶、コーヒー、紅茶などと飲み比べてみれば、(こだわり、好き好きを除けば)抹茶は、やはり文句なしの高級飲料だと、思えます。ビタミンE、食物繊維たっぷりなどの、栄養面からも、そう言えます。また、標準的使用量当たりに含まれるカフェインの量も、群を抜いて多いらしいです。少量で目覚まし効果があるというか、飲み過ぎに注意、というか。

その高級飲料が、機械化のおかげで、安く飲めるようになっているのです。
例えば、↓のように、送料込みで100g899円というものもあります。これが特別安いというわけではなくて、「練習用」としては、ごく普通の値段のようです。煎茶でこの値段クラスのものは多くあります。しかし、煎茶は一服に10gくらい使いますが、抹茶はまるごといただきますので1服2gくらいです。100gとして同じ値段でも、抹茶の方が5分の1の安さなのです。


↓500g入りですと、もっと安くなります。


ところで、お手軽で、一番安い飲み物といえば、まずインスタントコーヒーでしょうか。最近、人工香料入りのインスタントコーヒーがあること(しかもそれを買ってしまった)に驚いたので、ここでは、正道のキーコーヒーを例に取ります。

キーコーヒー KEY COFFEE
インスタントコーヒー スペシャルブレンド
キーコーヒー KEY COFFEE インスタントコーヒー スペシャルブレンド

80gが600円くらいが普通でしょうか。1回に2g使うとして、一服15円になります。先程の宇治抹茶100gですと、一服(50服が899円)18円になります、500g入りですと一服13円になります。

抹茶は、インスタントコーヒーと同じくらいの値段なのです。驚きませんか? いや、私は、まさかと驚きました。

むろん、もっと安いお茶も出ているが

しかし、まだ上(数字で行くと、下かな?)があります。↓のような粉末緑茶(粉茶と違って、お湯にそのまま溶かせるもの)では、さらにお安くなります。まさにインスタント煎茶、茶カスに悩む人々への救世主です。


100杯分で730円、1服7円。抹茶、インスタントコーヒーの半値です。ただ、1回での使用量を考えてみますと、粉末緑茶は0.8g、抹茶は2gです。粉末緑茶には、お茶エキスとデキストリンという食物繊維(溶けやすくするためか?)が入っています。抹茶には、お茶そのものが丸ごと、たっぷりあります。

粉末緑茶は、お湯を注いで、サッとスプーンで混ぜれば出来上がりです。まさに茶道の対局に生まれた簡単さだとも言えます。しかも、「抹茶入り」とか銘打って、煎茶と抹茶のいいとこ取り、という欲張りな商品です。

ただし、抹茶はエキスを抽出したインスタントではありません。お茶丸ごと、お茶そのものです。インスタントではない、本物のお茶の中では、一番安いのです。粉末緑茶に1服あたり6円を追加し、粉末緑茶が捨てた良い所もいただいて、煎茶を上回る抹茶の品質、贅沢を楽しみましょう。もちろん、煎茶と抹茶では、茶畑にある時から違いがあるので、捨てた、残したの問題だけではありませんが。

カスが出ない、ゴミも出ない、手間がかからない

ペットボトルのお茶を家に買ってきて飲む人がいます。多分、お茶をいれれば、手間はかかるし、茶カスが出て面倒くさいからだと思います。まったくです。煎茶を飲んだ後の片付けには、うんざりします。特に、急須の片付けにくさときたら。しかも、捨てる茶葉にお茶のエキスがまだたくさん残っていそうなのが、恨めしいのは私だけでしょうか。

コーヒーも、豆や粉から出すと、何かと道具を使うし、片付けも大変です。始末が悪いのは、いずれのカスもたっぷり濡れていることです。

ところが、抹茶にはなんのカスもありません。すべていただけます。

お手軽抹茶では、道具も少なくて済み、片付けも楽々です。

ありあわせの器具を使う、お手軽抹茶

茶道となると、これはこれは煎茶、コーヒー以上に大変です。形の美しい竹製の茶せんなど、見るだけなら良いでしょうが、実際に使うとなると、カビやすそうで、暖かい季節には苦労するでしょうね。悩んで、結局買えませんでした。日常生活に抹茶を取り入れることなど、ありえないような気になります。

でも、大丈夫、身近に電子レンジやステンレス製食器があるこの時代、手軽に、ありあわせのもので、抹茶を楽しくいただけるのです。茶室だ和服だ、などということではなく、椅子・テーブルで、日常着で、気楽に飲めば良いのです。

必要なものは、

お手軽抹茶セット
  • 茶器(抹茶入れ、インスタントコーヒーの空きビンが最適です)
  • お茶碗(いわゆる抹茶用のお茶碗だけでなく、コーヒーカップとか、マグカップとか、スープカップとか気分次第)と、別にお湯沸かし用のカップ
  • ティースプーン
  • (ミニ泡だて器---なくても可)

だけです。ミニ泡だて器は、なくても飲めます。ただ片付けが増えてしまいますが、あれば雰囲気が出るし、ダマにもなりにくく、おすすめです。

もちろん、抹茶が必要です。先に紹介したニチガの宇治抹茶には、うれしいことに乾燥剤として、シリカゲルが入っています。袋を開けて、100gのものは全部を、500gのものは一部を茶器(インスタントコーヒーの空きビン (^人^))に移しておくと楽です。密封できて、そのまま冷蔵庫に保存して、使うたびに出すようにしても、湿気る心配もなく、大変溶けやすいです。一人分は、薄茶で2g、濃茶で4gと言われています。お好みで加減します。

抹茶を入れます

お手軽抹茶のやり方

  1. ありあわせのカップに適量の水(適量、60ccくらい? 濃茶はさらに少なく)を入れ、カルキを飛ばすため、電子レンジでしっかり沸騰させておきます。(1分間くらい?)
  2. その間に、スプーンで、お茶碗に適当に抹茶粉末を、入れておきます。(お茶碗を温めておく必要はありません、後で電子レンジで好きな温度に温めれば良いのです)
  3. よく沸騰したお湯をその上から静かに注ぎます。
  4. スプーンで、お茶が飛び散らないように、ゆっくりかき混ぜます。これをミニ泡だて器でやると、いかにもそれっぽいし、ダマもできにくいです。泡は大してできませんが、気にする必要はないと思います。(飲むのであって、食べたり、なめたりするわけでなし)
お薄のできあがり

これで出来上がり。大小はあっても、ダマは少し残ります。よく溶けた部分と、ダマの部分、その違いを味わえるのも、お手軽抹茶の楽しみのひとつです。とはいえ、慣れてくると、ダマが残りにくい要領も分かってきます。

片付けも、ミニ泡だて器は直後に水洗いすれば、十分きれいになります。お茶碗とスプーンだけを後で洗えば、片付けは終わりです。

お湯を沸かす前に、ビタミンCナトリウムを微量、入れておきますと、沸騰させる必要がなくなり、さらにお手軽です。適当に温めるだけで、美味しいお湯になります。↓の記事をご覧ください。

抹茶とお湯の量は?

さて、いざとなると迷ってしまうのが、抹茶の量とお湯の量ですね。どうでも良いわけで、お好み次第としか言いようがないのですが、一応の参考として、次のようなサイトがありました。

ミッチとしずばぁばのお茶談義 には、

濃茶:お茶(4g)+お湯(30㏄)
薄茶:お茶(2g)+お湯(60㏄)

【裏千家茶道】濃茶と薄茶/抹茶・お湯の正しい量とは? より

と書いてあります。目安になりますね。とにかく、一度点てて、飲んでみて、その後で、もっと濃く、薄く、あるいは、もっと多く、少なく、お好みで調整すれば良いのが、お手軽抹茶です。

ちなみに、私の今の量を測ってみましたら、抹茶4~5g,お湯は牛乳と合計で100ccくらいになりました。お茶もお湯も、かなり多めにいただいております。先の値段の計算をすると、500g入り3180円として、1服あたり30円くらいになります。やや贅沢に、幸せしています。

粉をふるうと、敷居が高くなる → スプーンでつぶす、という手もあり

粉の時に茶こしでふるうとダマができにくい、とか言われますが、気の重い作業であり、片付け物が増えて、敷居が高くなるだけです。ミニ泡だて器があれば、十分溶けます。

ただし、抹茶粉末をお茶碗に入れ、お湯を注ぐ前に、スプーンの背で粉末をつぶすように混ぜ、ダマが見つかればつぶしておくと、出来上がりにダマが少なくなります。スプーンには抹茶がついているので、ミニ泡だて器でかき落とします。(それでもスプーンには少し抹茶がついていて、置くと、テーブルなどが少し汚れますが、ご愛嬌ということで)

先ほど紹介しました抹茶でも、ロットによって、微妙な違いがあります。それも楽しみの一つです。ダマができやすいものと、スプーンでかき混ぜるだけでダマが気にならなくなるものもあります。ダマができやすいものは、この、スプーンの背でつぶして、ミニ泡だて器で混ぜる必要があるかもしれません。

電子レンジで好みの温度に、牛乳を加えるとあっさり

冬は冷たくなるので、電子レンジで少し温め直して、スプーンでかき混ぜると、好みの温度になります。夏は、ぬるくてちょうど良いくらいかと。

まずは、このまま少し飲んでみましょう。苦くて渋い抹茶が味わえます。煎茶とは違う、いかにも茶の香り、爽やかな緑色がうれしいですね。次は、もっと濃く? あるいはもっと薄くしたほうが良かったらお湯を足す? もっとぬるく? あるいはもっと熱くしたほうが良いなら電子レンジでチン? あなたの、あるいはお客様のお好み次第です。

抹茶の苦味や渋味がどうしても苦手な人は、牛乳を少し加えると、あっさりした、美味しく飲みやすいミルクティー(抹茶)になります。香りも色もあっさりしてしまいますが、これも好き好きです。(実は私も、たまの抹茶はいいのですが、いつもとなると、少し、気が重くなります)

牛乳入り薄茶
牛乳入りの薄茶

牛乳を少し入れると、歯に茶渋がつきにくくなる、というオマケもあります。

お菓子は、今や虫歯の元、糖尿病の元。せっかく健康に良い抹茶を頂くのです、お菓子はできれば避けたいものですね。

こだわらず、自由に、合理的に

お客様がある場合は、「これが標準、正式」「これが作法」、などと気取らずに、抹茶の量、お湯の量、温度、牛乳を加えるか、などワイワイ、お好みを尋ねながら点てていくのも、楽しいですね。それぞれに融通がきく、お手軽抹茶です。

冬はお湯を少なめにして濃いめに、レンジで温め直して熱めに、喉の乾く夏には、ぬるめのお湯を多めに、などと柔軟に。夏場は、多めのぬるま湯に、塩をほんの少し入れると、熱中症や低ナトリウム血症の予防にもなりますし、汗をかいた体には、より美味しく感じます。(低ナトリウム血症については、例えば、ここ が大変参考になります)

こちらで点てて、お客様に差し上げる場合、ミニ泡だて器を使う時に、左手をどこに置いてお茶碗を持てば美しいのか、悩みます。縁に手を置いても、作法的には問題ないようですが、ちょっと気になります。お手軽抹茶では、取っ手付きカップを使うと、そういう心配をしなくてすむのではないかと、思ったりします。

濃茶も心配なし

濃茶とは、要は抹茶を倍量入れて、お湯はさらに少なくして、いわば練り込むのです。(濃茶用の抹茶を使わないと濃茶ではない、などと考えないでください) 贅沢です。トロリとしたものですから、飲んだ後には、茶碗にたくさん貼り付いて残ってしまいます。もったいないです。最後に、その残りにお湯を追加して、薄茶で飲むという話もあるようですが。

そのため会席では(多分、残量を減らすため)、複数のお客様のある場合は、回し飲みするらしいです。しかし、とりわけコロナの時代、微妙に抵抗感のあるところですよね。

でも、お手軽抹茶では問題なし。一人分を自分で、スプーンで静かに練って、そのまま、そのスプーンで、静かに、掬うようにして食べます。(ミニ泡だて器を使っても、ステンレスで、ミニですから付着量は少ないです) 何となく、カスピ海ヨーグルトを少量食べるような舌触りです。スプーンだと、ほとんど食べ切れます。

それでも緑色が目立つので、少しの残りが恨めしいです。最後に、お湯で洗うようにして、お薄で飲む、というやり方もありますが、せっかくのお濃いが、情けない超薄茶で終わってしまいます。卵の殻に付く白身と同じで、人生には諦めが必要な場合はあるものです。表面が凸凹していない、それっぽくない茶碗ほど、静かに、残り少なく食べることができます。

濃茶の苦味、渋みは、いかにも抹茶で、美味しいと思える人は問題なしですが、やはりつらいと思う人は、最初のお湯を半量に減らして、一通り練った後に残り半量の牛乳を垂らして(比率はお好み次第)、シャカシャカすると(あるいはごく簡単に、スプーンで混ぜて)、あっさりした味になります。いきなり牛乳だけで練ると、うまく練れないみたいです。薄茶と違って、濃茶ともなると、さすがに、牛乳には負けない、しっかりしたお茶の味わいがします。

ただ、量が少ないので、電子レンジで温める場合は、沸騰させてしまわないように、時間はごく短めで。

牛乳入り濃茶
牛乳入り濃茶、ミニ泡だて器で

高きが故に貴からず。2級品の方が美味しい場合もある

ちなみに、抹茶をお湯だけで飲む場合は、お茶会用の高級品が飲みやすくて良いらしいですが、牛乳を入れたり、お菓子などに使う場合は、練習用、お菓子用、と言われているものの方が、お茶の強さがあり、抹茶っぽさが残って、良い、という意見もあるようです。値段が高いから良い、というものでもないようです。

もっと簡単なやり方、良いやり方があると思います。工夫して、気軽に抹茶をいただきましょう。お手軽抹茶を毎日、濃いも薄いも、ごゆっくりお楽しみください。

お手軽抹茶を続けていて、いやもっと本格的にやりたい、という気持ちが湧いてくるかもしれません。それはまた素晴らしいことです。

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