4種混合ヨーグルトを作ってみた-簡単ヨーグルトで、もりもり食べる

商品レビュー

手作りヨーグルトといえば、ブルガリアヨーグルトか、カスピ海ヨーグルト、あるいはケフィアヨーグルトくらいしか知りませんでした。しかし、今、日本で簡単に手に入るヨーグルトの種が他にもありました。

そのいいとこ取りで、全部混合して発酵させたらどうだろうか? という話です。

まずは、あまり馴染みのない種類の紹介から。

天竺ヨーグルト=ダヒ

インドは牛乳の生産量も消費量も、世界最大とのことです。そのインドで一般的なヨーグルトが、ダヒ(dahi)なのです。(まあ、当然ながら、インドには他の種類のヨーグルトも、一般的にあるようですが)

以下、ダヒを紹介し、その種菌を扱っている レインビオ株式会社 のホームページ から引用して、紹介します。

まず、発酵温度ですが、上の図のように、南の国インドにふさわしく(と言っていいのか?)20℃以下から42℃まで、発酵が可能なのです。日本の真夏でも大丈夫、ということです。

酸っぱさが、市販のブルガリアヨーグルトに比べると、かなり弱いです。それでも、時間をかけてしっかり発酵させると、酸っぱさはだんだん強くなります。飲むヨーグルトで、とも言われていますた、時間をおけば、それなりに固まります。

十分発酵させると、消化は良くなると思いますが、酸っぱさが嫌いな人は、固まったら早めに冷蔵庫に入れて、発酵を止めてしまうという手があります。上図の時間は、その固まるまでの時間の目安です。

種菌が、↓のように販売されています。


フィンランドのヴィーリ

以下は、NAKAGAKI CONSULTING ENGINEER & CO.,LTD のホームページ からの紹介です。

ヴィーリ(Viili)は発酵乳酸菌ラクトコッカス・クレモリスがつくる食物繊維(菌体外多糖)による強い粘りを特徴とするスカンジナヴィア地方の伝統的発酵乳だそうです。こんなに寒い地域のヨーグルトとは、驚きです。

多糖性の食物繊維、ということで、カスピ海ヨーグルトに似ています。作り方は同じです。

ヴィーリの粘りは食物繊維(EPS)によります

発酵適温は20℃~30℃とのことです。
「春から秋にかけて気温が20℃を越える季節は、室温で1日(24時間)で発酵できます。(ヴィーリは寒い地方(北欧)の発酵乳ですから、夏は出来るだけ涼しい部屋で発酵させてください)。」と書いてあります。

出来上がるのが、カスピ海ヨーグルトよりも少し早いかなと思います。粘りも、ヴィーリの方が少し強いのではないか、という感じです。

種菌が、↓のように販売されています。


ケフィアヨーグルト

ケフィアもやってみました。かなり、くせのあるもので、そこが好きな人にはたまらなのでしょうが、私はなじめませんでした。

ケフィアについては、これで終わりです。

カスピ海ヨーグルト

多糖性の食物繊維、ということで、ヴィーリに似ているトロトロヨーグルトです。カスピ海ヨーグルトの方がなじみがあるので、ヴィーリがカスピ海ヨーグルトに似ている、というか。

種菌が、↓のように販売されています。


ブルガリアヨーグルト

これは、いつものお店に並んでいますね。代表的には明治ブルガリアヨーグルト。

ブルガリアヨーグルトは40℃でないとダメ、というわけではなく、結局、ダヒのように、20℃から40℃くらいまでの、広い範囲で発酵してくれるのです。ダヒとブルガリアヨーグルトは、(カスピ海ヨーグルトとヴィーリが似ているように)よく似ているのだと思います。

低い温度(25℃以下で試して)で発酵したものは、トロリと(茶碗蒸しのように)柔らかで、酸味がかなり少なくなります。

ブルガリアヨーグルトの温度範囲については、↓の記事を参照してください。

4種混合とは?

結局、日本で種菌が手に入り、私の気に入ったもの

ダヒ
ヴィーリ
カスピ海ヨーグルト
ブルガリアヨーグルト

の種菌をすべて入れて、中温(20℃から室温)で発酵させて、ヨーグルトをいただこうと言うものです。

4種混合に期待するもの

このことは、効果があった、検証できたということではありません。期待しているだけのことです。効果の検証については、今後の長い経験で考えていきたいと思います。まだ始めたばかりです。でも、悪い感じはしていません。

古来のヨーグルトは、いろいろな菌が混ざっているものです。ヨーグルトの中に菌がいて、その活動でヨーグルトができるのだ、ということが分かったのは1850年頃、あのパスツールによる、と言われています。工業的に製造するために、乳酸菌の純化が行われてきたのです。

純化されたヨーグルトを、再度混合すれば、その良いとこどりができるのではないか、と思いたったのです。良いとこどりとは、

1,それぞれの乳酸菌の効果が、それぞれ発揮される
2,温度に応じて、その温度に得意な乳酸菌が頑張ってくれるので、広い温度範囲(特に夏
)でヨーグルトが速く、失敗なく作れる

というものです。果たして、事実はそうなのか? まあ、とにかく試してみましょう。今(2023年3月)始めたばかりです。暖かい3月のせいか、問題なく、室温で1日でしっかり固まっています。粘りは中間で、酸っぱさも中間のヨーグルトです。

安全のために、ヨーグルティア容器を特に慎重に電子レンジ殺菌し、先代の特別種菌から作って、これを特別の種菌とします。時々これで植え継ぎ用の種菌を更新することにします。(通常は、出来上がって食べ始める時に、それを種菌として、次の容器につなぎます)

これから、夏、秋、冬があります。気温もそうですが、体調もあります。折々に報告したいと思います。お楽しみに。

完熟ヨーグルトにして牛乳をたくさん食べよう

日本人には、乳糖不耐の人が多く、牛乳の消費も少ないと言われています。しかし、牛乳は必要な栄養がたっぷりある、もっと摂りたい食品です。「ヨーグルトの1日の摂取目安量は100~200g」とか言われています。そんなセコイことを言わずに、食事として、1日1リットルとか、バクバク食べましょう。

たっぷり作りました

私も牛乳が好きで、本当は簡単に牛乳をガブガブ飲みたいのですが、そうすると、下痢にはならないものの、おならが出て困ることになります。で、ヨーグルトにして、パクパク食べることにしてみました。おならが出なくなったというわけではありませんが、以前に比べると、ほとんど出なくなったといえます。

市販のヨーグルトは、酸っぱさを抑えるために、発酵が抑えられています。その結果、(脱脂粉乳を原料に加えることもあって)乳糖が牛乳より多かったりします。こうなると、乳糖不耐の人は多く食べるとお腹が不調になったり、アレルギーが出やすかったり、消化できる人は血糖値が上がったりしてしまいます。

十分に発酵したヨーグルトであれば、それだけ、乳糖分は食物繊維(多糖類)や、有機酸になるので、そのような心配がなくなります。健康のためには、酸っぱくならないために発酵を抑えるのでなく、手作りで、十分発酵させたヨーグルトを食べるようにしたいものです。同じ乳酸菌でも、温度が低い(中温=25℃程度から室温)と酸味が少なくなる、ということも分かりました。

ヴィーリやカスピ海ヨーグルトは有機酸も作り出しますが、乳糖分を食物繊維(多糖類)に変えてくれます。その結果、酸味が少ないヨーグルトになります。
ブルガリアヨーグルトやダヒは、温度が低い発酵だと酸味が少なく仕上がります。

4種混合をおすすめしているわけではありません。こんなこともできる、というだけのことです。

お気に入りのヨーグルトで、ただ、「固まったらすぐ冷蔵庫へ」ということでなく、もう1,2日置いて十分発酵させてから、(冷蔵保存して)食べるようにすると良いと思います。

酸味がつらい人は、甘みではなくミネラルで中和

それでも、たくさん食べるには酸味がつらい、と思う人には、食品添加物の炭酸カリウム(弱アルカリ性で、PH調整剤として使われます)をおすすめします。例えば、200gの酸っぱいヨーグルトにミニスプーン1匙(0.3g~0.5gくらい)入れて、よく混ぜますと(形は当然崩れますが)、酸っぱさが減って、ずいぶん食べやすくなります。カリウムは不足がちなミネラルで、摂り過ぎた食塩の排泄にも役立つそうです。カリウムを補給したい人には、おすすめです。この程度だと摂りすぎの心配はしなくて良いそうです。

↓のように販売されています。


また、カリウムではなく、水酸化カルシウムで中和して、カルシウムを補給する、という方法もあります。カルシウムが不足していると思っている人にはおすすめです。

↓のように販売されています。


炭酸カリウムの場合は、炭酸分がありますので、ヨーグルトに加えますと、泡が立ってきます。残った炭酸カリウムが胃酸と反応してゲップが出やすくなるという問題があります。水酸化カルシウムだとゲップの心配はありません。ただ、アルカリ度が強いので、ヨーグルトによく混ぜ込む必要があります。塊が残っていると、炭酸カリウムだと、「苦い」で済みますが、水酸化カルシウムだと、ひどい場合は、口の中が火傷のようになってしまいます(泣)。水酸化カルシウムを入れて、すぐ混ぜ込むのではなく、スプーンで水酸化カルシウムを周りに広げてから、混ぜるようにすると混ざりやすくなります。

入れる量は、どちらも、ごく少量(0.1gくらい)から始めて、ヨーグルトを少しづつ食べてみながら、適量をつかんでください。

このようにして、せっかく乳糖分を減らしたヨーグルトに、ジャムや甘い果物を乗せて食べないでくださいね。せっかくのヨーグルトが糖尿病の元になってしまいます。

また、ヨーグルトをたくさん食べるとカロリーが心配、という方は、代わりに糖質(お菓子、ご飯、パン、麺類など)を減らすと糖質制限の効果が上がり、バッチリですね。

今年は暑い5月、4種混合は?

今年(2023年)は4月が暑かったし、5月はもう熱中症警戒ラインになっています。こうした中、4種混合ヨーグルトを、室温(大抵22℃から25℃)で作り続けています。

牛乳は、冷蔵庫から出して、そのまま使っています。前回(ないし前々回)のヨーグルトを種にして(時々更新しますが)、冷たい牛乳で薄めて、放置しておきますと、やはりというか、低温に強いヴィーリ、カスピ海がまず活躍するようで、トロトロ、粘りのあるヨーグルトになります。そのまま(少し長めに)放置しているので、その内、ダヒやブルガリアが起き出してくるのか、最後は少し酸味の強い出来上がりになります。こうした変化が、4種混合の楽しみですね。

こんな風に、ヨーグルトを、毎日1リットルくらい食べています。結構お腹はふくれます。よいオヤツです。体調は好調、問題なしです。(その後、めんどくさくなって、量を減らしましたが、「毎日」は続けています)

極暑の夏が過ぎ、秋になって、やや元気なし

今年(2023年)の夏は暑すぎました。暑い間は、早くできる、ということで問題はありませんでした。が、やっと、涼しい秋が来て、固まりにくくなりました。暑さに適応して、涼しい季節に活躍するはずの、ヴィーリやカスピ海が、激減したのではないかと思います。

秋には、種菌からやり直して、寒い季節用に、リセットすべきかと、思われます。そうすれば、また次の夏まで植え継ぎで、やっていけそうです。ということで、4種混合ヨーグルトの記事は、これで一応終了、といたします。

実は、一時は、ヨーグルトを日に1リットルくらい食べていましたが、今は、ヨーグルト + ホエイプロテイン がメインとなっています。ホエイプロテインが主で、ヨーグルトは、それをおいしく溶かすための副材料になっているのです。大変快調です。長年のタンパク質不足を、こうやって補い、解消しているような気がします。(普通の、いわゆるバランスの良い食事をしてきたのですが、それが長年のタンパク質不足ということだったのでしょう) 筋肉に回る前に、まず内臓などへタンパク質が回っていたような気がします。筋トレしても筋肉が増えないのは、そのためだった、というような気がします。内臓の働きが良くなってきて、最近は、筋肉も増えてきているように思えます。一時のヨーグルト熱は、収まってしまい、プロテイン熱となりました。ということもあって、4種混合ヨーグルトの記事は、これで一応終了、となります。

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